ぬか漬とは
ぬか漬けとは、米ぬかを乳酸発酵させて作ったぬか床の中に野菜や魚などの食材を漬け込んで作る日本の代表的なお漬物の一つです。 ぬか漬けは、一般にキュウリ・ナス・大根・カブ・人参・長芋などを漬けます。その他にも白菜やキャベツなどの葉物野菜も漬けられます。 また野菜以外にも魚や肉なども漬けることができます。
ぬか漬けとは、米ぬかを乳酸発酵させて作ったぬか床の中に野菜や魚などの食材を漬け込んで作る日本の代表的なお漬物の一つです。 ぬか漬けは、一般にキュウリ・ナス・大根・カブ・人参・長芋などを漬けます。その他にも白菜やキャベツなどの葉物野菜も漬けられます。 また野菜以外にも魚や肉なども漬けることができます。
ぬか漬けは、ぬか床の腐敗やカビの発生を防ぐため毎日かき混ぜる必要があります。特に暖かい時期などは一日に数回かき混ぜてください。 また何度も野菜を漬けていると、野菜から出た水気でぬか床が水っぽくなり腐敗しやすくなるので、水気を取り除いたり、塩分を補充したり、ぬかを足したりと、お手入れが必要です。
毎日のお手入れは、1日に朝晩2回ぐらいかき混ぜるのが、ぬか床を良い状態に保つコツです。
お手入れする回数が少ないと、床がすっぱくなったり変な臭いがしたり、カビが生える原因になります。
かき混ぜた後は表面を平らにし、容器の周りについたぬかを拭き取るようにします。
何度か漬けていると野菜から水が出るので、ぬか床がやわらかく水っぽくなってきます。
かき混ぜるときにベチャベチャしたり、表面のくぼみに水が溜まってきたりする状態だと、悪い菌が増えやすくなります。
この場合は、「いりぬか1/2カップ」に「塩小さじ1」の割合で、ぬか床の様子を見ながら足してください。
ぬか床を増やさずに水分を減らしたい場合は、熱湯消毒したコップなどでぬか床にくぼみをあけてしばらく置いておき、そこに水がたまったら、キッチンペーパーなどで水分を吸い取ります。
漬けた野菜が酸っぱくて食べにくくなったり、ぬか床のにおいがすごく酸っぱくなってくるのは、乳酸菌が増え過ぎて、過剰発酵になってしまったからです。食べたときに、舌にピリピリと刺激があることもあります。
ぬか床の中に入っている野菜を全部取り出し、カラシ粉を大さじ1杯ほど加えてください。カラシの辛味成分には菌の繁殖を抑える働きがあります。
また、卵の殻をぬか床に混ぜる方法もあります。ゆで卵の殻の薄皮を取り除き、洗ってよく乾燥させたものを砕いて加え、ぬか床によく混ぜます。卵の殻に含まれるカルシウムがぬか床の酸を中和して酸味をやわらげる働きをします。くだいた卵の殻は、使い捨てのお茶パックなどに入れて、ぬか床に入れても大丈夫です。
塩分が薄いようなら、足したほうが発酵が抑えられます。3日くらいは野菜は漬けずに混ぜるだけにして床を休ませましょう。
ぬか床の表面にカビが生えてしまったら、上から3cmほどすくい取って捨てます。
残りのぬかも容器から取り出し、容器をきれいに洗って天日でよく乾かします。
取り出したぬかをきれいな容器に戻し、足りないようなら「いりぬか1/2カップ」に「塩小さじ1」の割合で足します。
3日くらいは野菜を漬けずに混ぜるだけにしてぬか床を休ませましょう。
また、カビは生えなくても、ぬか床が腐ったような臭いになる場合もあります。
この場合は、根気よく手入れを行い、防腐効果のあるカラシや唐辛子等を加えてよく手入れすると、臭いが薄くなってきます。
それでもカビが生えたり腐った臭いがなくならないようなら、残念ですが廃棄して、新しいぬか床を作りなおします。
ぬか床に入っている野菜があったら、全て取り出します。やわらかめの床の場合は「いりぬか1/2カップ」に「塩小さじ1」の割合で足して、ぬか床を固めにしておくほうが良いです。
ふたが締る密閉容器に移して、ぬか床に空気が入らないようにしっかりと、冷蔵庫で保存します。
セメダインのようなにおいの原因は、産膜酵母と言われる酵母の一種が、ぬか床の表面などを中心に繁殖してしまったことによります。この酵母の一種がセメダインのような、フルーツが傷んだような臭いを出します。
産膜酵母の繁殖は、ぬか床の塩分が低かったり、ぬか床のかき混ぜ不足、気温の高い時期の過剰発酵などによって引き起こされます。
対策としては、毎日ぬか床をよくかき混ぜること、余分な水分を吸い取り塩を足すこと、なるべく涼しい場所で保管することなどがあげられます。
嫌な臭いを弱めるのには、カラシ粉や、唐辛子、山椒の実を入れても効果的です。また、ぬか床を一度冷凍して自然解凍すると、全体的に臭いいが弱くなります。
アルコールのにおいの原因は、アルコール臭を出す酵母が過剰に発酵したことによります。酵母の繁殖は、ぬか床の塩分が低かったり、ぬか床のかき混ぜ不足、気温の高い時期の過剰発酵などによって引き起こされます。
対策としては、毎日ぬか床をよくかき混ぜること、余分な水分を吸い取り塩を足すこと、なるべく涼しい場所で保管することなどがあげられます。しばらく野菜を漬け込まず、ぬかや塩を足してかき混ぜて、ぬか床が落ち着くのを待ちます。塩分が少ないと過剰発酵になりやすいので、時々小さじ1杯程度追加するか、野菜を漬け込む際に2~3つまみずつ加えることをお勧めします。
ぬか床の表面が、全体的に黒っぽく変色するのは、ぬか床の酸化によるものだと考えられます。ぬか床に含まれる成分が空気中の酸素と反応して黒っぽくなることがあります。ぬか床のにおいが、いつも通りの場合は、黒っぽく変色した表面を薄く取り除き、よくかき混ぜます。ぬか床が少なくなるようなら「いりぬか1/2カップ」に「塩小さじ1」の割合で足します。
また、ぬか床の表面にカビが生えて、ところどころ黒っぽくなる場合は、黒っぽくなった部分が粉っぽくパサパサした感じになり、ぬか床のにおいが非常にかび臭くなります。この場合は、「ぬか床にカビが生えてしまったら」を参考にお手入れしてください。
ぬか床が比較的やわらかい場合は、いりぬかを加えます。市販のぬか漬の素を使用する場合は、塩が入ってないものを選んでご使用ください。
※塩が入っているぬか漬の素だと、逆に塩がきつくなってしまいます。
また、ぬか床がかための場合は、湯冷ましもしくは、ビールや日本酒などの残り酒を加えていただいても大丈夫です。ただ、入れすぎはアルコール臭くなるので注意が必要です。
塩分濃度を下げすぎると、酵母が活発になってアルコール臭の強い床になったり、乳酸菌が活発になって酸味が出すぎたりしてしまいます。特に暑い時期などは、塩分を下げすぎるのはお勧めできません。